『代受苦者(だいじゅくしゃ)』他人の苦しみを自分のこととして感じられる者になる【令和6年1・2月満福寺お寺のお便り】
仏教には「代受苦(だいじゅく)」という言葉があります。
これは、誰かが事故や災害などで思いがけない出来事で命を落としたり、あるいは病気を患ったりしたとします。
そうした時に「本当は、私がそのような苦しみを負うはずだったのに、私の代わりにその人が苦しみを引き受けてくれた」
つまり、私に代わってその人が亡くなった、私の代わりにその人が病気になった、私の代わりにその人が被難に見舞われた、というように、「代受苦者(だいじゅくしゃ)」となり、自分の身に降りかかろうとしている境遇を"代わり"に引き受けてくれたのだと考えることを言います。