簡単に相手の心を動かせるコーチングテクニック⑦~沈黙を効果的に活用する~

コーチング

こんにちは、お寺の住職・保育教諭をして15年目のしゅうちゃんです。

日々、お寺の住職・こども園で働く中で、「檀信徒様との人間関係」や「子ども達への関わり方や指導」などでコーチングのテクニックがかなり役に立っていると感じます。

しゅうちゃん
しゅうちゃん

コーチングを知る前は「檀信徒様と話をするのがちょっと苦手だな」、子どもに対しても「何で自分の言うことを全然聞いてくれないのだろう」と悩んだり、イライラしてしまうことが多かったのですが、コーチングのテクニックを使うことで、これらの悩みがかなり少なくなったと感じています。

職場での人間関係や子育てで悩んでいる方が、コーチングのテクニックを知ってもらうことで、少しでもこれらの悩みが解消されると嬉しいです。

今回のコーチングテクニックは『沈黙を効果的に活用する』になります。

コーチングとは?

コーチングとは、対象者の自主性を促し、能力や可能性を最大限に引き出しながら、目標達成に向けてモチベーションを高めるコミュニケーション技術です。

created by Rinker
¥1,760 (2024/11/21 20:21:06時点 楽天市場調べ-詳細)

☝こちらの本が、おすすめのコーチング本『新・コーチングが人を活かす』になります。コーチングテクニックが分かりやすく解説されていて、とても良い本なので興味を持たれた方はどうぞ。

コーチングとティーチングの違い

ティーチングの定義

ティーチングはその名の通り、先生が生徒に授業を行うように経験豊富な人が、経験が浅い人を相手に自分の知識やノウハウを伝えるという手法です。

ティーチングにおけるコミュニケーションのスタイルは、指導者から指導を受ける側への一方通行となります。まさに上から下へといった指導法になります。

また、ティーチングは指導者側が明確な答えを持っているという前提で行われることが多いです。 1対1で行われることもありますが、1対大人数の講義形式で行われることもあります。

コーチングの定義

コーチングは、対話を通してコーチングの受け手が、自ら答えを導き出せるようにサポートする指導の手法です。

コーチングにおけるコミュニケーションスタイルは、コーチする側とコーチングを受ける側が双方向となります。また、コーチングは指導を受ける側が答えを持っているという前提で行われることが多いです。

コーチングは基本的に1対1で行われ、相手に適切な質問を投げかけることで、本人の力で正解を導き出せるよう手助けをしていくものです。 ティーチングとは異なり、人間関係をしっかりと築き上げていく中で相手のやる気を引き出し、本人の努力をサポートしていく手法になります。

沈黙を効果的に活用する

コーチングの鉄則は

『相手の発見を促し、安心して人を動かすこと』です

コーチングで最も大切なことは、「発見を促すこと」とコーチングに関する書籍には多く書かれています。

「発見を促すこと」とは相手の中にある、相手さえもそこにあると気付いていない内側の情報を「一緒に探索」し、見つけ出すというのがコーチングの基本になります。

今回は紹介するコーチングテクニックは沈黙を効果的に活用するになります。

コーチングでは「沈黙」が考える力と主体性を育てます。

正確に言うと、沈黙だけではないですが、

考える力と主体性を育む上で、「沈黙」というのは、非常に大きな役割を果たします。

なぜ私たちは沈黙に耐えられないのか

突然ですが、沈黙って正直に言って怖いですよね。

しゅうちゃん
しゅうちゃん

私も、沈黙に耐えられず「とりあえず、何かを話さないと」パニックになり、
相手に話しかけるが、何を話したいのか分からず、結局は気まずくなるの繰り返しでした💦

私も以前、友達の友人と3人で電車に乗って帰っているとき、友達が先に下車して、私と友達の友人だけになり、何を話してよいかわからず沈黙が続き気まずい思いをしたことがありました。

そして、沈黙に耐えられず私から話しかけた記憶があります。

なぜ、私たちはなぜ沈黙に耐えられないのでしょうか?

社会的プレッシャー

多くの場合、会話中に沈黙が続くことは、社会的にタブー視されます。

このような社会的プレッシャーによって、私たちは会話を進めるために無理に話題を変えたり、意見を出したりする傾向があります。

また、沈黙が続くと、自分が無知であると思われるかもしれないという不安感もあるかもしれません。

内省や自己探求を回避するため

沈黙が続くと、自分自身と向き合う必要がある場合、その不快感を回避するために会話を進めたがることがあります。

自己探求や内省は、自分自身を深く知るために必要なプロセスですが、その過程で不快な思いをすることもあるため、回避する傾向があります。

コミュニケーションの不安定

会話中に沈黙が生じると、相手とのコミュニケーションが不安定になることがあります。

これによって、相手との信頼関係が崩れたり、意見が食い違ってしまったりする可能性があります。このような状況を回避するために、私たちは無理に話を進めたがることがあります。

これらのように、人が沈黙に耐えられない理由には、様々な要因があります。

しかし、適度な沈黙はコミュニケーションの質を向上させることができるため、沈黙を避けることに固執せず、適切なタイミングで沈黙を許容することが大切になってきます。

沈黙の効果と重要性

聞くこと、コーチングをすることにおいて、「沈黙」は重要な位置を占めます。

沈黙することは、

「あなたのために、私の考えは一旦脇に置いている」ということを示し、話し手の言いたいことを受け止める準備があることを伝える機会でもあります。

また、沈黙を活用することで、次のような成果を生み出し、問題を防ぐことができます。

質問に対し、より多くの情報を得ることができる

沈黙のスペースが与えられると、話し手はそれまで自分が話したことについてさらに発展させ、話のより深い意味まで説明するようになります。

聞く側は、それを通して、相手が何によって動機づけられるのかについて知ることができます。

よりよい関係性を構築することができる

話を聞くために相手が沈黙して待ってくれる、という体験は、大事に扱われているという実感をもたらすことができます

聞き手が、話し手とつながりをもつために沈黙することで、話し手はより積極的に関わりをもとうとします。

そして、自分が受け入れられていると感じ、それに報いようと思うのです。

相手の話したことについて考えることができる

沈黙の間に起こることは、聞き手も話し手も、そこで発言された内容について改めて考えるということです。

このことにより、その発言に対する応答も、より思慮深く、洞察に富んだものとなります。

誤解を回避することができる

沈黙によって、伝えられた情報から理解できない点を検討したり、説明が必要とされるポイントを見極めたりすることができます。

話し手は、そのことを通して「話を聞いてもらえた」と確信し、視点の違いを調整しながら、お互いを理解できるようになります。

沈黙することは、よりよく相手の話を聞くための確固たる基盤となります。

沈黙は相手とのつながり、そして相手を理解するための強力なコミュニケーションツールになるのです。

沈黙の使い方

コーチングを進める際の手順ですが、基本的にはこのような流れになります

《コーチングの進め方》
コーチが質問する

相手が考える

相手が質問の答えを出す

コーチがその答えを受け取る

必要に応じて、承認やフィードバックをする

さらに質問をする

考える

といった繰り返しになります。

答えを教えてもらうのではなく、「自分で考えて答えを出す」

自分なりの答えを出してみることがコーチングになります。

そして、沈黙を効果的に使う最強の言葉かけがあります。

それは、

『好きなだけ時間を使ってもらっていいので、ゆっくり考えてもらったらいいですよ』になります。

《「沈黙」の上手な使い方》
質問を投げる

次に相手が考える

そして、すぐに答えが返ってこなかったら

「好きなだけ時間を使ってゆっくり考えてもらったらいいですよ」
と相手に伝える

「それまで黙ってますから」と伝える

そうすれば気軽に沈黙を使える

このような使い方になります。

相手に一度、このメッセージを伝えておくと、

次に沈黙が訪れた時も2人の間に沈黙がどのように使われるかの合意がありますから、変な緊張が生れずに済むのです。

沈黙が長いと感じたときの対処法

そうは言っても、「沈黙長いな」「何か言葉をかけた方がいいのかな」と少し不安な気持ちに思ったり、その沈黙をコーチが破って、何か相手に伝えようと決めた場合

このような言葉かけをするとよいです。

その言葉かけとは、

「今、どんな状態?」又は、「今、どんなこと考えている?」

などの、相手が答える範囲に制約を設けず、自由に答えてもらうようなオープンクエスチョンで質問するとよいです。

そうすると、
何かしらの答えが返ってくると思われます。

その答えが返ってきて初めて、次の方法を考えればいいのです。

まとめ

今回は「沈黙を効果的に活用する」というコーチングテクニックを紹介しました。

コーチングは何か難しいことをするのではなく、基本的には「相手の発見を促し、安心して人を動かすこと」になります。

コーチングとは、「自分にはできない」ではなく、「やってみる」ことが大切です。行動を起こさないと何も始まりません。

つまり、行動することが一番大切なのです。

「沈黙」しているときは、

相手がどんな答えを出してくるのか、楽しみにしながらじっくり待ちましょう。

「相手は答えを出せる」という信頼が答えを呼び込みます。

「ゆっくり考えてくださいね。考えがはっきりするまで私は待っていますから」と相手に伝えれば沈黙は怖くないのです。

これから、いくつかのコーチングテクニックを紹介していきますが、

これらのコーチングテクニックを実践してもらうことで、職場や家庭での人間関係が良くなり、皆さんが幸せで充実した生活をすごしてもらうきっかけに繋がれば嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました