簡単に相手の心を動かせるコーチングテクニック⑥~オオム返し(バックトラッキング)~

コーチング

こんにちは、お寺の住職・保育教諭をして15年目のしゅうちゃんです。

日々、お寺の住職・こども園で働く中で、「檀信徒様との人間関係」や「子ども達への関わり方や指導」などでコーチングのテクニックがかなり役に立っていると感じます。

しゅうちゃん
しゅうちゃん

コーチングを知る前は「檀信徒様と話をするのがちょっと苦手だな」、子どもに対しても「何で自分の言うことを全然聞いてくれないのだろう」と悩んだり、イライラしてしまうことが多かったのですが、コーチングのテクニックを使うことで、これらの悩みがかなり少なくなったと感じています。

職場での人間関係や子育てで悩んでいる方が、コーチングのテクニックを知ってもらうことで、少しでもこれらの悩みが解消されると嬉しいです。

今回のコーチングテクニックは『オオム返し(バックトラッキング)』です。

コーチングとは?

コーチングとは、対象者の自主性を促し、能力や可能性を最大限に引き出しながら、目標達成に向けてモチベーションを高めるコミュニケーション技術です。

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しゅうちゃん、おすすめのコーチング本『新・コーチングが人を活かす』です。コーチングテクニックが分かりやすく解説されていて、とても良い本なので興味を持たれた方はどうぞ。

コーチングとティーチングの違い

ティーチングの定義

ティーチングはその名の通り、先生が生徒に授業を行うように経験豊富な人が、経験が浅い人を相手に自分の知識やノウハウを伝えるという手法です。

ティーチングにおけるコミュニケーションのスタイルは、指導者から指導を受ける側への一方通行となります。まさに上から下へといった指導法になります。

また、ティーチングは指導者側が明確な答えを持っているという前提で行われることが多いです。 1対1で行われることもありますが、1対大人数の講義形式で行われることもあります。

コーチングの定義

コーチングは、対話を通してコーチングの受け手が、自ら答えを導き出せるようにサポートする指導の手法です。

コーチングにおけるコミュニケーションスタイルは、コーチする側とコーチングを受ける側が双方向となります。また、コーチングは指導を受ける側が答えを持っているという前提で行われることが多いです。

コーチングは基本的に1対1で行われ、相手に適切な質問を投げかけることで、本人の力で正解を導き出せるよう手助けをしていくものです。 ティーチングとは異なり、人間関係をしっかりと築き上げていく中で相手のやる気を引き出し、本人の努力をサポートしていく手法になります。

オオム返し(バックトラッキング)

コーチングの鉄則は

『相手の発見を促し、安心して人を動かすこと』です

コーチングで最も大切なことは、「発見を促すこと」とコーチングに関する書籍には多く書かれています。

「発見を促すこと」とは相手の中にある、相手さえもそこにあると気付いていない内側の情報を「一緒に探索」し、見つけ出すというのがコーチングの基本になります。

今回は紹介するコーチングテクニックは「オオム返し(バックトラッキング)」になります。

ます。

仕事で忙しかったり、急いでいてイライラしていると「帰りにお菓子買ってあげるから保育園に行こうね」や「早くご飯たべないと寝る時に絵本読まないよ」など、

あめとムチを使って相手を動機づけてしまうことが多くあると思います。

しゅうちゃん
しゅうちゃん

急いでいるときに限って、子どものイヤイヤスイッチが入り

僕も忙しいと、ついつい「~できないと~しないよ」などのあめとムチを使ってしまいます💦

しかし、コーチングでは、あめとムチを使って相手を動機づけるのではなく、安心感をお互いの関係の中で作り出し、それを相手が行動を起こすための土壌とします。

そして、相手に安心感を与える非常に強力な方法が、

『同じ言葉を繰り返す(オオム返し)』ということになります。

コーチングでは相手との信頼関係を築くことが大切ですが、「同じ言葉を繰り返す(オオム返し)」とはその信頼関係を築くスキルの一つです。

「バックトラッキング」は、相手がいったことをオウム返しする方法になります。

例えば、

「保育園に行きたくない」とあなたの子どもが言ったときに、「保育園行きたくないんだね」や「そうなんだ、〇〇ちゃんは行きたくないだ」と相手の言った言葉をそのまま返すことです。

「同じ言葉を繰り返す」ということは、相手の発言の語尾だけを繰り返してもいいし、

「そうだよね」という言葉に置き換えてもいいのです。

「同じ言葉を繰りかえす」ということは、相手の意見に賛成するということではありません。

相手が「今、そういう状態であるということを認める」ということなのです。

悪い例
《子ども》
「保育園に行きたくない」
《親》
「今日は仕事に行かないとダメだから、わがまま言わないの」
《子ども》
「絶対に行かない→泣き出し、そして、ぐずる💦」
《親》
「なんで、急いでいるときに限っていつも私のいうことを聞いてくれないの」

イライラ・・・・

となることってありますよね。

私も毎日にように、保育園行かないや、お風呂入らないなどの「〇〇しない攻撃」に悩まされていました。

しかし、この「オオム返し(バックトラッキング)」を使うことで、相手も話を聞いてもらえているという安心感から、3回に1回くらいはこちらの思いを受け入れ動いてくれたり、

子どものイヤイヤに対してもこちらも少し相手のことを受け入れる余裕が持て、イライラすることが少なくなったような気がします。

良い例
《子ども》
「保育園に行きたくない」
《親》
「保育園行きたくないんだ」
《子ども》
「絶対に今日は、保育園に行かない」
《親》
「そうだよね。保育園行くの嫌だよね。お家がいいよね」
《子ども》
「うん」
《親》
「〇〇ちゃんが、お家で遊びたい気持ちは分かるけど・・」
「〇〇ちゃんが、自分でご用意してくれて保育園に行ってくれたら、お父さんは仕事に行けるから嬉しいんだけど」
《子ども》
「分かった。保育園に行く」

実際はこのように、スムーズにいかないことも多いです。

私もそうですが、「オオム返し(バックトラッキング)」を駆使しても、うまくいかないことの方が多いかもしれません。

しかし、大切なのは「同じ言葉を繰り返して」、自分ではなく、まず先に相手を受け入れてあげようとする姿勢なのです。

10回のうち、1回でも相手に「オオム返し(バックトラッキング)」で安心感を与え、相手を少しでも動かせることができたら自分を褒めてあげましょう。

その際に、できた子どもをたくさん認めてあげ、褒めてあげられると、よりgoodです。

オオム返し(バックトラッキング)の種類

バックトラックは、どのようにオウム返しをするかで分類することができます。大きく分けると3分類になります。

例えば「オリンピックで色々な競技で金メダル取ったけれど、私もやっていた野球での金メダルが一番感動しちゃった。色々問題もあったけれどオリンピックが開催されて本当に良かったと思うの」と相手が言ったとします。

文末をバックトラッキング

相手が言ったことの最後の部分をオウム返しします。

今回の例では「オリンピックが開催されて良かったと思ったんだね」となります。

キーワードをバックトラッキング

相手が言ったことのキーワードとなる部分をオウム返しします。

正解はないですが相手が特に大事と思っていることや伝えたいポイントをキーワードとできると効果的です。

今回の例では「野球が感動しだんだね」となります。

要約のバックトラッキング

相手が言ったことを要約してオウム返しします。

要約のバックトラッキングは相手が言った内容しだいでは、キーワードのバックトラッキングと同じになることもありますが特に問題ありません。

今回の例では「野球も含めて色々な競技で金メダル取れたからオリンピックが開催されて良かったね」となります。

内容での「オオム返し(バックトラッキング)」の分類

バックトラッキングは、オウム返しをする内容でも分類することができます。例えば相手が「夏休みに友達と野球を見に行って楽しかったんだ」と言ったとします。

事実のバックトラッキング

相手の言ったことの中から事実を見つけてオウム返しをします。

今回の例では「夏休みに行ったんだね」、「友達と行ったたんだね」、「野球を見に行ったんだね」となります。

感情(気持ち)のバックトラッキング

相手の言ったことの中から感情を見つけてオウム返しをします。

今回の場合は「楽しかったんだね」となります。

事実と感情の組み合わせ

実際の会話では事実と感情のバックトラッキングを組み合わせることもあります。「夏休みに野球を見に行って楽しかったんだね」などのようになります。

まとめ

今回は「オオム返し(バックトラッキング)」というコーチングテクニックを紹介しました。

コーチングは何か難しいことをするのではなく、基本的には「相手の発見を促し、安心して人を動かすこと」になります。

コーチングとは、「自分にはできない」ではなく、「やってみる」ことが大切です。行動を起こさないと何も始まりません。

つまり、行動することが一番大切なのです。

実際は「オオム返し」を使っても、うまくいかないことも多いかもしれないです。

しかし、大切なのは「同じ言葉を繰り返して」、自分ではなく、まず先に相手を受け入れてあげようとする姿勢なのです。

10回のうち、1回でも相手に「オオム返し(バックトラッキング)」で安心感を与え、相手を少しでも動かせることができたら自分を褒めてあげましょう。

相手はロボットではなく、心を持った人間です。うまくいったときは、「今日はたまたまうまくいった良かった」

うまくいかなかったときは、今日はそんな日もある「まぁ、いいか」ぐらいの心持ちが大切だと思います。

これから、いくつかのコーチングテクニックを紹介していきますが、

これらのコーチングテクニックを実践してもらうことで、職場や家庭での人間関係が良くなり、皆さんが幸せで充実した生活をすごしてもらうきっかけに繋がれば嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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