その人らしさとは、実は欠点にあるのではないかと私思います。
欠点とは他人と違う特徴を悪い視点から見ていることで、その特徴を良い視点から見ると短所も長所になる。
だから、欠点があると悲観するのではなく、見方を変えて長所にしていくと周りの世界も自然と変わっていくのだと私は思います。
コロナウイルスの影響で外出できないということも関係しているのか、家族でテレビドラマを見る機会が多くなったと思います。木曜ドラマ「となりのチカラ」を見ていると、まさしくこの言葉がぴったりと当てはまると感じました。
このドラマの主人公「チカラ」は思いやりと人間愛だけは人一倍、だけど何をしても中途半端で半人前な男であります。幸せそうな人を見るとちょっとうれしくなり、悲しい人を見るとちょっと悲しくなる。困っている人を見ると、気になって仕方なく、声をかけようか、かけまいかあれこれ悩み抜いた挙句、結局いつも声をかけてしまう。
心配性でいろんなところに首を突っ込んでしまい、色々なトラブルに巻き込まれていきますが、それでも、チカラが発する些細な一言をきっかけに、人と人が繋がり始め、世界はほんの少しずつ優しさを取り戻していくというお話です。
チカラの「おせっかい」は、周りから見ると欠点かもしれませんが、見方を変えると「面倒みが良い」と言うことができます。また「気が弱い」ということは「思いやりがある」と言い換えることができると思います。このように視点を変えることで今の苦しいと思っていた状況が実はそうでもないと感じることができ、今の自分を磨いていけばいいのかと気持ちが少し楽になると思います。
『般若心経』というお経の一番最初の3文字、『観自在・・』ですが、分かりやく説明すると・・・
自分のありのままの姿(存在)を客観的に観察して、欠点を磨いて欠かせない点にしましょうと説いています。人間はすぐに周りと比べてしまい自分はこんなこともできないのかと悩んでしまいます。自分はダメなやつだと決めつける前に、まずは自分を認めてあげる。
そうすると、今まで見えていなかったものが見えてきて苦しみが少なくなり、幸せに生きていくことができると説いています。まだまだコロナで大変な時期ですが、こんな時だからこそ自分の欠点を把握して、いかに欠かせない点にしていくかが幸せになる近道だと思います。
合 掌
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